【ネタバレあり】ザ・パンデモニアム・ロックショーの結末について

10/2の昼公演でザ・パンデモニアム・ロックショー観劇してきましたので自分なりに感想というか、特に2幕の終盤にかけての展開について自分なりの解釈を書いておきたいと思ったので残しておきます。

しいていうなら「1度見たけどちょっとストーリーを消化しきれなかったので配信やら次の公演で確認したい」人向けですがあくまで私の解釈なので違ってる可能性も大ありなので自分の感じたことを大切にしてください(謎の言い訳)

タイトルの通り、舞台の内容についてのネタバレが多く含まれています!ご注意ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

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語りたいところは2幕なので1幕はだいぶ端折りますが、1幕のおおまかな流れは主人公の楠瀬涼がロックを知り、のめり込んでバンドTHE REASONの一員になり、どんどん人気をつけ、姉妹アイドルデュオ・ウエハースの及川真実と恋に落ちるも、その恋によりスランプに陥りTHE REASONのギタリスト山下勝也に喝を入れられている最中に革マル派の襲撃を受ける、というところまでです。かなり端折りました。いままでバンドの話だったのにいきなり革マル派でてきたのはびっくりでしたわ。そういう時代だったんでしょうけど。

 

2幕が始まると涼が奮起してアルバムのリード曲となる「The Pandemonium Rock Show」を作詞、ただ革マル派襲撃がきっかけでベーシストの伊丹俊介が冤罪で逮捕(付き合ってた女が爆弾つくって俊介の家に置いていた?らしい)、その後キーボーディストの真柳満も引き抜かれてバンド脱退、THE REASONは解散となり、勝也は弁護士を目指し、ドラマーの岡島大樹は実家のそば屋を継ぎ、涼はソロで続ける道を選びます。

時を同じくして恋人であるはずの真実の浮気(?)も発覚し、涼にとっては大事なバンドも恋人も同時に無くすことになります。さらに涼がロックを知った時から敬愛するジョン・レノンがファンに射殺され、錯乱した涼は街に出てジョンの死が現実なのだと知ると、せめてもの思いで真実に会いたいと思い、彼女が所属する芸能事務所「グローリー・プロダクション」に押し入ります。

制止を振り切りたどり着いたプロダクション内部では真実とプロダクションの社長が情事をしている最中で、涼はさらに慟哭し狂乱します。(ジョンの死から真実と思わぬ形での再会までの絶望の演技がまさに優馬さんの真骨頂って感じでしたね)

 

んでここからまるでエンディングが2つに分岐してるようなストーリーになるんですね。便宜上舞台上で先に演じられるシーンの方をAパターン、そのあとに出てくる方をBパターンと呼ぶことにします。

Aパターンの時系列に沿ったあらすじは以下の通りです。

1.涼が押し入った騒動の中、プロダクション社長が殺害され、犯人とされた涼は逮捕される。

2.収監先の刑務所で俊介と再会。思い出話に花が咲くというか2人で在りし日を思い歌を歌うがそのたびに刑務官が制止に来る。

3.実は社長殺害事件の瞬間、涼は気絶していて殺害できる状況ではなかった。それなのに容疑を否認しない涼は真実が社長を殺したと勘違いし真実の罪を背負おうとしてるのではないか、とかつて涼の隣ん家のお姉さんでありこの時はグローリー・プロダクション所属の作詞家である荒木三枝子は考え、涼の心を救うための作戦を決行する。

4.その作戦により涼が収監された刑務所の慰問コンサートにウエハースが登場したり、見事弁護士になって涼を弁護しようとやってきた勝也、なぜかアコーディオン奏者になっていてこの慰問コンサートに居合わせた満、元々涼と一緒に収監されていた俊介、そば屋の配達で来た大樹まで現れ奇跡のバンドメンバー集合、THE REASONが一夜限りの再結成をしたりで大盛り上がり。

5.場面は一転、慰問コンサートの舞台裏で真実に会うもつれない態度をされる。そして社長を殺害したのは真実ではなく真実の姉・愚美、三枝子、ウエハースのマネージャー野村正嗣(ノッチ)の三者であることが匂わされる。(ここは心象世界っぽい描写?が多くてあいまいな感じ)

真実は涼が罪をかぶろうとしていることについて「真実(しんじつ)の愛で首を絞められているみたいなの!」と言い残し銃で自分のこめかみを撃ち自殺。

6.その後、スターとして成功したらしい涼が自伝を出したいと思いインタビューを受けるも、上記の過去の汚点ともいえる事件について触れられ部屋に閉じこもる。

 

舞台上では6から演じられ、6の時代から振り返る形で12345と続いていました。

 

続いてBパターンのあらすじです。

1.襲撃事件から、涼は永い間意識不明で眠り続けている。(もうおじいちゃんの年齢。舞台上では担当の看護師さんが具体的に涼の年齢を言っていたが失念した)

看護師たちの会話によると、真実はこの頃には大女優になっているが襲撃事件以降他の男と結ばれることはなく、涼への愛を貫き通しているのだと噂されていた。

2.涼の容態は今日が山場であり、この世界線でも弁護士になっている勝也が最期に涼に一目会おうと病院を訪れる。勝也は俊介を弁護し救い出すことはできたが、容疑者の状態で眠り続けている涼のことはどうすることもできず悔やんでいた。

3.看護師は勝也を涼の病室へ案内しようとするも別の看護師から「涼が病室にいない」ことを告げられる。意識が回復した!?いやそんなはずはない、探せ!と院内は混乱する。

4.涼が乗せられた車椅子を真実が押している。場所は海が見える丘のようで、涼を病院から連れ出していたのは真実だった。意識はないがまだ息はある涼のこめかみに真実は手で作った銃を当て「ばん、ばーん」と銃声を模した声を出す。その声に合わせるように涼は息を引き取る。

 

このあとにフィナーレの音楽が流れ、全員が各々の最盛期の姿で登場し1幕の時のような狂騒で終わります。

 

以下、自分なりの解釈です↓

自分は「実際に起こった出来事がBパターンの方で、Aパターンは眠り続けている涼の頭の中にあるストーリーではないか。」と思いました。

グローリー・プロダクションに押し入りして気絶(意識不明)になったところまでは実際にあってそれ以降が分岐になっているということですね。

Aパターンはドラマチックだけれども、社長を殺した犯人が三者から絞れていない(凶器がキッチンバサミ1個しかないのにほぼ同時に3人が社長を刺したとは状況的に考えにくい)し、何より涼が刑務所から出てスターになるまでの描写が全くなくてどうやって登り詰めたのかはっきりしないのが不自然です。実際涼がスターになれたならそこの成りあがるストーリーを入れてBパターンをなくした方が話としてもすっきりするし。

Bパターンで襲撃の時に気絶していてももしかしたらなんとか聞こえていた周りの声から「真実は社長を刺していない」ということは薄々わかっていたのかな、と思います。

とはいえそうなると涼はAパターン5.の描写が脳内に流れている、つまり自分は真実を苦しめているのではないかと自問自答して苛まれ続けているわけで、それはそれで自分を苦しめすぎていないか?脳内妄想ならバンド再結成だ!やったー!と楽しいところで終わっても良いのでは?と感じますが。

まあ配信&アーカイブもあるので自分が腑に落ちるまで見直しても良いのかもですね。

公式サイトと配信チケットのサイトのリンク載せておきます。

ロック☆オペラ『ザ・パンデモニアム・ロック・ショー』公式サイト

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2173821

 

いろいろ書いてしまいましたが昭和には生まれていない自分でもその時代ならではのすごい熱量を感じる舞台だったし、色んな曲を歌う優馬さんも拝見できたので細かいこと抜きにすごく楽しかったです!優馬さん、アイドルは難しくてもやっぱ歌手活動しようよ。タッキー頼みます。

長々と書いてしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました!